世界羊旅inニュージーランド

世界羊旅40カ国目「ニュージーランド」

南米チリから南太平洋を渡り、ニュージーランドの北島にやってきました。

ニュージーランドは6年ぶりで、北島は初上陸です。

レンタカーをピックアップして向かうはロトルアという街。

オークランドからは車で2時間半ほどです。

実はこの街、温泉が有名なんです。

オセアニアでこの硫黄フレーバーを嗅げるとは・・・。

まあ、ロトルアには温泉入りに来たわけではありません。

マオリ族の伝統料理「ハンギ」を食すためにやってきたのです。

 

実はロトルアには古くからマオリ族が多く住んでおり、マオリの伝統文化に触れることができます。

マオリ族の力強いハカ、そして伝統料理のハンギを味わえるMitai Maori Villageにやってきました。
ハンギが出来上がるまで、マオリ族のカルチャーショーを見ることができます。
顔の模様はタ・モコと呼ばれ、彼らのアイデンティティを象徴する伝統的なタトゥーです。
儀式や戦闘に臨む際に披露される民族舞踊の「ハカ」。
お待ちかねのハンギが蒸しあがりました。

マオリ族伝統料理のハンギ。

地熱を利用した調理法で、仔羊や鶏肉、野菜を地面に埋めて4時間熱を加えます。

 

地中で調理すると、低温で長時間調理されるためお肉がしっとり柔らかく仕上がります。また密閉された空間で食材が蒸されるため食材の風味が保持されます。

今回の熱源は地熱ですが、加熱した石などと地面に埋める方法もあります。

地中での調理は、熱が逃げにくく必要最低限の燃料しか使用しなくてすむといったメリットもあります。

 

世界にはハンギ以外にも地中で調理する料理があります。

古代マヤ人の調理法がルーツとなっているメキシコのバルバコアや、アラブ遊牧民族のベドウィンのマンディなどが有名です。

 

骨付きのラムレッグが丸ごと。美しい。
山盛りのラムレッグのハンギ。好きなだけ盛っていいとのこと。

 

地中で長時間蒸し焼きにされたラムはやわらかく、シンプルな塩味がラムの旨味を引き立てています。

ハンギは、地熱を利用するなど地域の環境に適した効率的で優れた調理法です。

何世紀にも渡り受け継がれてきたハンギからは先人たちの知恵と文化の深さを感じることができました。

 

ロトルアで見るファームショー

ロトルアにあるアグロファームでは世界中から選抜された19品種の羊達の紹介や羊の毛刈りショーが楽しめます。

羊の毛刈りショー
時期によっては、仔羊たちにミルクを飲ませる体験もできるみたいです。

 

 

オークランドのレストランでの食事

オークランドに戻り、ニュージーランド産のラムを食べ歩き。

ニュージーランド海洋博物館の近くにあるSoul Bar & Bistroで食べたラムラック。

豊かな牧草地と恵まれた自然環境のホークベイ地域で育ったラム。

 

爽やかでエキゾチックな香りのザータルがラムに合いますね。肉質は言わずもがなですね。
モダンギリシャ料理 Geromeで食べたラムマンティ.
クリーミーで濃厚なハングヨーグルトとシェリーヴィネガーの酸味と発酵唐辛子の奥深い辛味。
ラムのクレフティコ。ザジギにスイカのジュレが斬新。
クレフティコとはギリシャの伝統料理。

この料理もハンギと一緒で地中で調理する料理です。

約200年前のギリシャ独立戦争のときに活躍した山賊(クレフテス)が羊を村から盗み、オスマン帝国に煙や香りでバレないように羊を熾火と共に地中に埋めて蒸し焼きにする調理法に由来しています。

現在では、実際に地中で調理するクレフティコを提供するレストランはほとんどなく、オーブンなどを用いて作ります。

ニュージーランドの羊達

最後にニュージーランドで出会った羊達の写真をのせておきます。