南三陸わかめ羊【宮城県/南三陸町】

希少な国産羊のトップブランド「わかめ羊」

世界に名を馳せる羊肉のトップブランドは?そう聞かれ真っ先に思い浮かぶのが「フランス プレサレ」「オーストラリア ソルトブッシュラム」でしょうか。この2種類の羊肉にはある共通点があります。どちらの羊も塩分とミネラル分を多く含んだ草を食べて育っています。この2種類の羊同様に塩分とミネラル分を含んだ高級わかめを食べて育ったのが「わかめ羊」です。出荷量が極めて少なく希少ですが、当店にもわけて頂いています。

牧場の前には美しい日本海が広がり、心地よい潮風が吹いている。

きっかけは震災復興。

東日本大震災で甚大な被害を受けた南三陸町歌津地区。震災直後に神奈川県から南三陸町に来て支援活動を行っていた金藤克也さん。震災後の南三陸町を見てとてもショックを受けたといいます。金藤さんは震災以降も復興のために南三陸町に通い続けていました。地元の方と交流していくうちに、南三陸町のためにもっと貢献したいと移住を決意したそうです。

子供たちに遊び場を。

震災後、学校の校庭には仮設住宅が建ち、海岸は更地の状態で重機が多く、道路は作業車が走っています。町には公園もなく子供たちが安全に遊べる場所はありませんでした。そこで金藤さん達は子供たちが安全に遊べる遊び場作りからはじめたそうです。

様々な遊具が設置されている。

南三陸の未来を作る「さとうみファーム」

金藤さんは支援を続けていくために、地元の雇用促進、収益につながる事業が必要だと考えました。そこで目を付けたのが温厚で子供たちとも触れ合える羊です。当初はオーストラリアのブランドラムの餌として有名なソルトブッシュを育てていましたが、南三陸の気候との相性が悪く、すべて枯れてしまったそうです。。そんな時に思いついたのが、南三陸特産品のわかめです。漁師さんのお手伝いをしているときにわかめの茎の部分を海に捨てていることを知り、それを利用できないかと考えました。

わかめ発酵飼料

宮城大学の協力を得て、わかめの茎は細かく砕き牧草と配合して1年間発酵させたわかめ発酵飼料を完成させました。発酵でうまれた乳酸菌と食物繊維やミネラルが豊富なわかめにより、良質な羊が育ちます。

1年間発酵させたわかめ発酵飼料

羊達から頂いた命を無駄にはしない。

大切に育てた羊達に生かされている。その羊達に報いるためにも肉や内臓はもちろんのこと羊毛や羊皮も無駄にはしません。丁寧に手をかけることで新たな命を宿します。

紡績機
丁寧に編まれたニット帽
綺麗に洗われ染色された羊皮

羊達にとって最高の環境を

餌も大切ですが、育つ環境も大切です。羊達がのびのび育つように第二牧場もできました。

草を食む羊達。

 

 

去年生まれた羊達
出産を控えた母羊達