ノルウェーの国民的料理、羊肉とキャベツの煮込み「フォーリコール」

 

 

世界羊旅13カ国目 ノルウェー

 

思わず息を呑んでしまうほどの雄大な自然が広がるノルウェー。

一般には羊のイメージがないノルウェーですが、意外なことに200万頭以上の羊が放牧されています。

羊達はノルウェーの豊かな自然の中を歩き回り、
地球生成の歴史を物語る美しいフィヨルドを眺め、白夜に照らされて輝く幻想的な世界を自由に旅します。

2016年には、ノルウェー公式観光ガイドに就任した5頭の羊達がノルウェーの大自然の魅力を発信しています。

https://www.youtube.com/watch?v=m-Zs72v_D6g

また、ノルウェーでは先進的な飼養を行っており、極めて難しいめん羊の人工授精を高い受胎率で成功させています。

そんなノルウェーで何十年もの間、国の代表料理として国民に愛されている料理があります。

それが「フォーリコール」です。

オスロのレストランで食べたフォーリコール。

 

羊肉とキャベツのシチューです。シンプルな調理法ながら素材の良さが存分に引き出されています。

 

ホロホロにほぐれる羊肉に、芯まで美味しく食べられる柔らかいキャベツ。ホールで入っている黒コショウがいい仕事をします。

長い間、ノルウェーの代表料理として国民に愛されてきたフォーリコールですが、2014年に突然食糧農業省の大臣が

「ノルウェーの食文化も多様化したことですし、そろそろフォーリコールに代わる新しい代表料理を決めましょう。」

と発表し、ちょっとした騒ぎになったそうです。

 

ただ、ノルウェーのあらゆるエリアの国民にアンケート調査を行ったところ、約半数の人がフォーリコールを支持し、今後もフォーリコールがノルウェーを代表する料理として君臨し続けることになったそうです。すごい、フォーリコール。

ノルウェーで人気の仔羊生ハム

 

ノルウェーの羊肉料理はフォーリコールだけではありません。

 

フェナローという仔羊の生ハムも人気です。

このフェナローという料理は、千年近く前のバイキング時代から作られている伝統料理です。

オスロにあるFenaknokenにやってきました。天井から吊るされた羊のモモ肉。圧巻です。

 

店主のEivindBreak氏。彼はアメリカや日本のレストランでも働いた経験があるそうです。Instagramで友達になりました。
仔羊のモモ肉を10日間ほど塩漬けにして冷燻、乾燥させます。その後塩を洗い流し、2~4ヵ月乾燥させます。アイスランドのハンギキョートにも似ていますね。
けっこう強めの塩味で、酒の肴に最高ですね。
店主にラムについて質問責めしていたら、「うちの契約農場のラムローストをのせたオープンサンドだから食べて」とサービスして頂きました。
さらにトナカイのサラミスティックもサービスして頂きました。申し訳ない。北欧はめちゃくちゃ物価が高いのでとても助かります。
せっかくなので、ノルウェー産ラムを食べにレストランに。

 

ノルウェーには新鮮な海鮮が豊富です。
ラックオブラム
えげつない物価の北欧ですが、ラムも例外ではありません。
しっかりとした赤身で旨味も充分です。

今回は日程の関係で羊農場の訪問はできませんでしたが、次の機会があれば是非伺いたいと思っています。