※屠畜シーンが出てきます。
ニュージーランドからオーストラリア、シンガポール、韓国、ウズベキスタンを経てキルギスへ。
首都のビシュケクは活気のある都市で、街を歩くと地元の人々が賑やかに日常生活を送っています。
今回の世界羊旅では、2軒の家庭で羊肉料理を習いました。
1軒目は首都ビシュケクに引っ越してきた元遊牧民のお宅に。
もともと先祖代々、遊牧生活をしていたそうですが、数年前に羊の群れをすべて売り払い、ビシュケクに移り住んできたとのことです。
早朝、羊市場へ。
大陸の羊は尾に脂肪を蓄える脂尾羊。
このグラマラスなお尻は異性を誘惑するためのものではありません。
お尻には脂肪がつまっており、食糧不足によってエネルギーが足りなくなるとその脂肪をエネルギーに変えます。その際に代謝水が作られるので渇水に強く、中央アジアの乾燥地でも生き抜ける逞しい羊品種。らしいです。
羊を購入して車のトランクに。
日本にはいないギサールという品種の羊で、ビシュケクの西にあるタラス産の7ヵ月のメスの仔羊です。
男性チームは羊の屠畜・解体、女性チームは内臓の処理と料理を担当します。
日本では、きれいにパック詰めされたお肉が当たり前かもしれませんが
キルギスの子供たちは幼いころから、命あるものが食べ物に変わる瞬間をその目で何度も見ています。
そういった経験を通して、命の尊さ、食の大切さ、そして感謝する心を学んでいます。
だから彼らは食材を無駄にすることなく大切に扱い、長年受け継がれてきた伝統料理に対する深い愛着と誇りを持っています。
1品目はパロー(プロフ)。
中央アジアの国民食で、野菜の炊き込みご飯です。
屠畜仕立ての新鮮な羊肉。
シンプルながら奥深い味わい。
羊肉は定番食材。
しかし、それが癖になる味わいなんですよね。
次回はビシュケクを離れ、ナリン州のコチュコルへ。
一般家庭にお邪魔して羊頭煮や、ベシュバルマクなどを教わります。