ソルトブッシュラム【オーストラリア/ポートオーガスタ】

乾燥地帯の過酷な環境で育つ「ソルトブッシュラム」

ソルトブッシュラムはオーストラリアのグラスフェッドラム(牧草肥育)の最高峰といっても過言ではないでしょう。

 

フランスの最高級ラム「プレサレ」同様にミネラル分を多く含んだ草を食べているのでビタミンE、ミネラル豊富なラムになります。

 

 

今回はソルトブッシュラムの育つ環境を見るためにアデレードから400km離れた牧場へレンタカーで向かいます。

【ソルトブッシュとは】

地中の塩分を吸収し土壌を良い状態に保つためにオーストラリアの乾燥地帯に植樹されている植物。この不思議な力を持つ植物の葉を食べて育った羊は今までにない卓越した風味や旨味を持つ特別なラムに育つ。

牧場管理人のジェミーのトラックを先導に、果てしない荒野をひたすら進んでいきます。

ようやくたどり着いた牧場は 、東西20Km南北100Kmというとてつもなく広大な牧場でした。 枯渇した大地に羊達は群れを作って自然のまま暮らしています。

ソルトブッシュの群れから熱い視線を浴びる会長。

主にソルトブッシュラムとして飼育されるのはドーパーという品種の羊です。この羊は南アフリカ原産で、皮がとても厚く過酷な環境下でも生き抜くことができます。

【ドーパー種】

南アフリカ原産でドーセットホーンとペルシャ雌羊の交雑種。頭が白いホワイトドーパー種と頭が黒いドーパー種がいる。増体のよさ、優れたカーカスと脂肪交雑の評判を持ち、過酷な条件の下で高品質の枝肉を生産できる品種として飼育されている。また双子を生産する確率の高い繁殖能力をもつ。

昼はソルトブッシュを育てた大地でバーベキューです。

ジェミーに案内され辿り着いたバーベキュー場。というかただの荒野。

 

バーベキューコンロや焚き火台を探すがどこにも見当たりません。そんなことはお構いなしにジェミーはそこらへんの枯れ木を集めて火を熾します。

用意したお肉はLボーンステーキ。ロースとヒレが一緒に味わえる骨付き肉です。
地面に熾(おき)をしきその上においた網で肉を焼く。
乾杯。
さすがソルトブッシュラム。旨味が段違いです。

バーベキューだけでは終われません。

ソルトブッシュを堪能するためにポートオーガスタにある
lan’sWesternHotelのレストランに来ました。

これが前菜のフレンチラックのフライ。
ロールスロイスラックのロースト。
トルティーヤ生地に野菜とショートロインのローストがのっている。
アイオブショートロインのロースト。

熟成具合、火入れ、全てが完璧で感動しました。

ソルトブッシュラム オーストラリア篇 完